潤いを帯びた土が大気中に水蒸気を放出し、霧靄(きりもや)がたなびき始める頃。
山野に霧もやが立ち込め、柔らかく霞んだ景色はなんとも趣深いです。
霞(かすみ)と朧(おぼろ)
春に出る霧を霞(かすみ)と呼び、夜の霞は朧(おぼろ)と呼ばれます。
春の季語として、ぼんやりと薄れる、のどかな春の景色を表すのに詠われています。
春なれや名もなき山の薄霞
芭蕉「野ざらし紀行」
辛崎のおぼろいくつぞ与謝の海
蕪村「橋立の秋」
潤いを帯びた土が大気中に水蒸気を放出し、霧靄(きりもや)がたなびき始める頃。
山野に霧もやが立ち込め、柔らかく霞んだ景色はなんとも趣深いです。
春に出る霧を霞(かすみ)と呼び、夜の霞は朧(おぼろ)と呼ばれます。
春の季語として、ぼんやりと薄れる、のどかな春の景色を表すのに詠われています。
春なれや名もなき山の薄霞
芭蕉「野ざらし紀行」
辛崎のおぼろいくつぞ与謝の海
蕪村「橋立の秋」
冬の冷たい雪から、春の優しい雨に変わり、水分を含んだ土がしっとりと柔らかくなってくる頃。
二十四節季では「雨水(うすい)」。
文字通り、雨が降って大地が潤う頃。土の中で眠っていた虫たちも動き出します。
春の暖かさで割れた氷の間を魚たちが元気よく跳ね上がる頃。
鶯(うぐいす)が鳴き始める頃。
鶯は「春告げ鳥」と呼ばれています。
その年初めての鶯の鳴き声を「初音」といい、気象庁では鶯の初鳴日を記録しているそう。
鶯は、昔も今も、日本人に春を伝える鳥として親しまれています。
東からの春風が、厳しい寒さの中で硬く凍っていた氷の塊を解かし始める頃。
窓から差す光や、ツララの水滴が滴り落ちる様が白くまぶしく感じる頃。
2月の最初の午の日(うまのひ)を初午(はつうま)と呼んで、豊作を祈願し、各地の稲荷神社でお祭りが行われます。
稲荷神のお使いである狐の好物の油揚げや初午団子をお供えします。
鶏が春の気配を感じて、産卵の為に鳥屋(とや)に入るようになる頃。
動いている沢の水さえ凍ってしまい氷が厚く張りつめる頃。
寒さは絶頂を迎えていますが、そんな中で晴れた日の眩しい日差しの中で梅の花がほころび始め、かすかに春の訪れを感じる頃です。
初天神は、その年の最初の天神(菅原道真)を祀る神社(天満宮・天神社)の縁日。1月25日。
初天神では入試を直前に控えた受験生やその家族が合格祈祷を行ったり、絵馬に思いのたけを綴ったりする姿が多く見られます。
ふきのとうが一斉に芽を吹き始める頃。凍った地面から草花が春を告げる準備を始めます。
冬という季節は美味しい食べ物を仕込むのに適した季節。酒や醤油、味噌はこの時期に作るのが良いとされています。
雑菌の繁殖しにくい寒い冬。低温で余計な雑菌の繁殖を抑え、お酒や味噌などの発酵に必要な菌をゆっくりと働かせる。
酒造りに適している11月~2月くらいの季節に酒造りをすることを「寒仕込み」と呼びます。そのため、寒仕込みのお酒の旬は春。熟成させたお酒の美味しさとは違い、まさにフレッシュな味わいのものが、この寒仕込みのお酒だと言えるだろう。真冬に仕込みをおこない、早春に搾られるお酒のことを「ひやおろし」と呼ぶ。早春に搾られたお酒は、さらにじっくりと熟成させるため、ひと夏を越して秋まで酒蔵に貯蔵して寝かせる。こういった手法をおこなうことで、円熟したまろやかで旨みたっぷりのお酒ができあがる。このようにひやおろしの旬は秋であるため、秋の味覚とともに楽しむのがおすすめだ。
冬を超えて、春、夏と順に暖かくなっていく過程で、発酵、熟成を自然におこない、秋になって気温が下がると美味しい味噌が出来上がる。
雉(きじ)の恋のシーズンが始まろうとする頃で。雄の雉がケーンケーンと鳴き始める頃です。
キジといえば、赤い顔と青から緑のテラテラとした羽が特徴的ですが、それはオスのみ。繁殖期にはその美しさでメスに求愛します。
さらに、ケーンケーンという甲高い声と激しい羽ばたき(ほろうち)でもアピールします。
諸説ありますが、このケーンという鳴き声とほろうちが由来となった言葉が「けんもほろろ」。
人の頼み・相談を、全く取り合わずはねつけるさまです。
必死に求愛するオスに対し、メスはけんもほろろな態度を示すことも多いようです。
日本の国鳥と聞いて「トキ」や「タンチョウ」を思い浮かべる事も多いと思いますが、日本の国鳥は「雉(キジ)」です。
地中で凍り、微動だにしないようであった泉の水が溶け、動き始めた気配を感じる頃。春に向けて少しずつ季節が動き出しています。
1月11日、鏡開きのお餅を美味しく頂きましょう。
年神様の拠り所だった鏡餅を食べることでその力を授けてもらい、無病息災を祈ります。
カビてしまった!というお餅もカビの部分を削り落として油であげて「おかき」にすれば美味しくいただけます。
最近ではパックに入った鏡餅も主流なので、新鮮なお餅を美味しくいただけますね。
元日を「大正月」、1月15日を「小正月」と呼ぶようになりました。この日の朝には小豆粥を食べて無病息災を祈ったり、柳の枝に紅白のお餅をつけた餅花を飾って豊作を祈願します。
余りがちのお餅で、餅花を作ってみましょう。